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詩

詩集の作り方|作品選び・並び順・改行と余白を一冊に整える

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この記事の答え

詩集は作品を並べるだけでなく、改行・連・余白を含めた一冊の読み方を作ります。

  • 誰に何を渡す本かを一行で決め、その一行に合う詩を選び直す。似た場面や手法が重なる詩は一方に絞る
  • 目次案を二つ以上作り、章の流れ、モチーフのつながり、声に出したときの音の続き方で比べる
  • 一篇がページをまたぐ位置と、連の切れ目・長い行の折り返しを見開きの見本で確かめる。紙面の都合で詩の改行を変えない
目次

詩を一冊にまとめようとすると、どの詩を入れるか、どう並べるかに加えて、小説やエッセイの本では起きない迷いが出てきます。行の途中でページが変わってよいのか。連と連の間の空きが、ページの境目で消えてしまわないか。一行が長すぎて折り返したら、作者の改行と区別がつくのか。この記事では、架空の書き手の作品メモから二つの目次案と見開きの見本を作り、詩集の並びと紙面の決め方を順に見ていきます。

誰に、何を渡す詩集かを一行で決める

最初に決めるのは、作品の選び方ではなく、この詩集を誰に渡し、何を残したいかです。相手と目的で、入れる詩も、並べ方も、紙面の作りも変わります。

詩集の目的 選び方で変わること 紙面で変わること
詩の会の仲間や、詩を読む人に読んでもらう 主題や手法のまとまりを重視し、似た詩を絞る 一篇ずつの余白を広めに取り、じっくり読ませる
家族や友人に贈る 共通の記憶に触れる詩を多めにできる 文字を大きめにして、読みやすさを優先する
これまでの仕事の記録として残す 出来の差より、時期を残すことを優先できる 初出の年を各篇か巻末に記す
公募や賞に送る前に、作品群を見直す 一冊の流れより、一篇ずつの強さで選ぶ 試し刷りだけで、製本しない選択もある

相手が決まったら、詩集の目的を一行で書きます。この一行が、このあと作品を選ぶときの基準になります。

作例:架空の書き手の企画メモ

この記事のために作った架空の書き手の例で進めます。四十代の書き手が、十年ほどの間に書いた詩を、三十部の詩集にしようとしています。

作例企画メモ(架空)

書きためた詩:十四篇(詩の会の会報に載せたもの、未発表のものを含む)
渡す相手:詩の会の仲間、家族、文芸の即売会で手に取る人
部数:30部
詩集の目的(一行):川のそばで育った記憶と、いまの暮らしの水を、一冊の中で行き来できるようにする
仮の題:水位

一行に「川」「記憶」「いまの暮らしの水」が入りました。この三つが、のちの章立ての手がかりになります。

収録する詩を選び、章の材料を作る

候補の詩を全部一覧にし、一篇ずつ、行数と連の数、モチーフ、読んだときの調子(音)を書き出します。行数と連の数は、あとで紙面を決めるときにも使います。

題(架空) 形・長さ モチーフと調子 判断と理由
水位 4連19行 川、祖父、雨。静かな語り 入れる。目的の一行に一番近く、表題作にする
祖父の長靴 6連30行。長い行が多い 祖父、泥。重い 入れる。祖父の人物が一番よく見える
杭 1連9行 川、祖父。短い 入れない。「水位」と同じ杭の場面で、「水位」のほうが深く書けている
ポンプ小屋 4連22行 川、祖父。説明が多い 直して入れる。三連目の説明を削る
川の名前 3連15行 川、地図。静か 入れる。川の章の入口になる
点呼 1連16行 小学校のプール。反復が多く、音が強い 入れる
繰り返す雨 1連20行 雨。反復が多い 入れない。反復の手法が「点呼」と重なり、「点呼」のほうが効いている
終電の窓 3連18行 電車、雨。静か 入れる
夜勤明け 散文詩・約460字 職場、雨上がり 入れる。行分けの詩の続く中で、質感が変わる
春の手紙 2連14行 手紙。明るい 入れない。水が出てこず、目的の一行から外れる。次の本に回す
蛇口 1連8行 台所。短い 入れる
洗面器 2連11行 台所、水。軽い 入れる
乾く 1連7行 洗濯物。軽い 入れる
ただいま 2連12行 家族、風呂の湯。温かい 入れる

十四篇から十一篇が残りました。外した三篇には、それぞれ違う理由があります。

  • 同じ場面の重複(杭):同じ景色を同じ角度から書いた詩が二篇あると、一冊の中では二度目が弱く見えます。深く書けているほうを残します。
  • 同じ手法の重複(繰り返す雨):題材が違っても、反復の多い詩が二つ続くと、二つ目は手法の繰り返しに見えやすくなります。
  • 主題から外れる(春の手紙):出来の良し悪しではなく、この一冊の一行に合わないから外します。

反対に、同じモチーフでも残したほうがよい重なりもあります。「水位」と「ポンプ小屋」はどちらも祖父と川を書いていますが、一方は杭の目盛り、もう一方は小屋の中の機械で、同じ人を別の場所から見せています。二度目に出てきたとき読者に新しいものを見せているなら、重複ではなくつながりです。

一篇ずつの言葉を直す作業は、並びを決める前に終えておくのが理想です。直し方は詩の推敲のやり方で扱っています。

二つの目次案を作り、モチーフと音の流れで比べる

選んだ十一篇を並べます。案は少なくとも二つ作り、比べて選びます。

作例目次案A:書かれた出来事の時間順

点呼
川の名前
祖父の長靴
ポンプ小屋
水位
終電の窓
夜勤明け
蛇口
洗面器
乾く
ただいま
あとがき

作例目次案B:川から家へ、三つの章と終章

一 川のそば
 川の名前
 祖父の長靴
 ポンプ小屋
二 町の水
 点呼
 終電の窓
 夜勤明け
三 台所の水
 蛇口
 洗面器
 乾く
 ただいま

水位
あとがき

比べる点 案A 時間順 案B 三章と終章
読者がたどるもの 書き手の子ども時代から現在まで 川、町、家と、外から内へ近づく距離
一冊の始まり 「点呼」。反復の多い、音の強い詩で始まる 「川の名前」。静かな詩で、舞台の川を最初に見せる
表題作の位置 五篇目。祖父の詩が三つ続くうちの三つ目で、印象が埋もれやすい 最後に一篇だけ置く。祖父の川と、いまの窓辺の両方を書いた詩で一冊を閉じる
散文詩の位置 「終電の窓」と「蛇口」の間 二章の最後。章が変わる手前で、行分けの詩とは違う質感になる
短所 目的の一行の「行き来」が見えにくい 時間が章ごとに前後する。各篇で、いつの話かを読み取れる必要がある

作例では案Bを選びました。目的の一行にある「行き来」が、川の章から家の章へ進んだあと、最後の「水位」で川へ戻る形になるからです。案Aが合うのは、一冊の主題が年月の流れそのものの場合です。どちらが正しいかではなく、目的の一行が何を言っているかで選びます。

声に出して、詩と詩のつなぎ目を聞く

詩集では、一篇の終わりと次の一篇の始まりが、続けて読まれます。目次案が決まったら、前の詩の最後の二行と、次の詩の最初の二行を続けて声に出して読みます。

  • 案Bの「点呼」は同じ言葉を何度も繰り返す詩です。直後に静かな「終電の窓」を置くと、反復のあとの静けさが際立ちます。逆に、反復の多い詩が二つ続くと、二つ目の音が単調に聞こえます。
  • 「蛇口」の最後の語と、「洗面器」の最初の語が、どちらも「水」でした。偶然の重なりなら、一方の並びを入れ替えるか、どちらかの詩の言葉を見直します。意図してつなぐなら、そのまま残します。
  • 短い詩が四篇続く三章では、行数の少なさが単調にならないか、紙面の余白も含めて確かめます。これは次の節の見開きで見ます。

モチーフのつながりと音のつながりは、どちらか一方だけで決めません。並びを入れ替えながら目次案を比べたいときは、作品集の目次整理で題と章を並べ替えて書き出せます。

改行・連・余白を、紙面の上で確かめる

並び順が決まったら、詩を紙面に置いたときに形が崩れないかを確かめます。小説の本文レイアウトとの一番の違いは、改行と連の空きが作品の一部であることです。紙面の都合で、作者の改行を変えてはいけません。

ここでは作例の本文を、次の仮の仕様で組んだ場合を考えます。

仕様 作例の設定
判型・組み方 B6判、縦書き、1段組
1ページの行数 12行(詩なので小説より行間と余白を広く取る)
1行の字数 24字
題の扱い 題を1行、その後に空き1行。題と本文で2行分を使う
連の間 空き1行
詩の始まり 一篇ごとに改ページ

作例:表題作「水位」

作例・詩作例:水位

川の水位を
祖父は毎朝はかった
橋のたもとの白い杭に
今日の数字を
指でさわってから帰ってきた

杭の目盛りは
雨の夜ほど
ていねいに読むものだと
言っていたのを
覚えている

いま杭は抜かれ
護岸はなめらかで
水はどこまで来ても
数字にならない

それでも雨の夜
わたしは窓をあけて
川のほうを向く
はかるものを持たない手で
今日の高さを確かめる

「水位」は4連19行です。題の2行、本文19行、連の間の空き3行で、ちょうど24行、つまり見開き2ページ分を使います。

見開き見本:始まるページで、読み方が変わる

縦書きの右綴じの本では、見開きの右ページから左ページへ読みます。シメケンプリントの小説原稿の解説では、右綴じの本文は左ページから始まると案内しています。つまり、本文の1ページ目は左ページで、2ページ目と3ページ目、4ページ目と5ページ目が見開きになります。

前の詩が右ページで終わった場合、「水位」をどこから始めるかで二つの置き方があります。

ページ 置き方1:次のページから続けて始める 置き方2:右ページから始める
前の見開きの左ページ 題、一連、空き、二連の4行目まで 白ページ
ページをめくる 二連の途中でめくる ―
次の見開きの右ページ 二連の最後の1行、空き、三連、空き、四連 題、一連、空き、二連の4行目まで
次の見開きの左ページ 次の詩 二連の最後の1行、空き、三連、空き、四連

置き方1では、二連の「言っていたのを」まで読んだところでページをめくり、「覚えている」の1行だけが次の見開きに送られます。めくった直後の1行は、前の行と切り離されて読まれます。置き方2では一篇がひとつの見開きに収まり、めくらずに全体を見渡せます。その代わり、白ページが1つ増えます。

どちらを選ぶかは、本の考え方次第です。2ページ以内の詩はすべて右ページから始める、と決めれば一篇ずつを見開きで見せられますが、白ページが増えます。白ページを減らしたい本なら置き方1を基本にし、めくる位置がどうしても気になる詩だけ調整します。

注意連の切れ目がちょうどページの境目に来るとき

連の最後の行がページの最終行に来ると、連と連の間の空き行は、次のページの頭に回るか、ソフトの設定によっては消えます。読者には、連が切れたのか、同じ連が続いているのかが分かりにくくなります。めくる位置が連の切れ目と重なる詩は、試し刷りで必ず読み、次のページの頭に空きが残っているかを確かめてください。気になる場合は、題の後の空きなど詩の外側の余白で調整し、詩の改行や連の切り方は変えません。

長い一行が折り返すときは、作者の改行と区別する

「祖父の長靴」には、24字に収まらない長い行があります。そのまま組むと、紙面の折り返しが、作者の改行と同じ見た目になります。下の囲みは、1行24字で折り返した紙面の行を一行ずつ書き出したものです(画面の幅によっては、表示の上でさらに折り返されます)。

長い行の折り返しを、作者の改行と区別する

折り返しをそのままにした場合

長靴の内側には祖父の足の形のまま乾いた泥がこびり
ついていた

折り返した行を字下げした場合

長靴の内側には祖父の足の形のまま乾いた泥がこびり
  ついていた

変更の理由

  • 修正前は、「ついていた」が作者の改行による新しい行なのか、紙面の折り返しなのかが読者に分かりません。
  • 折り返した行の頭を下げると、続きの行であることが見て分かります。下げる字数は一冊の中でそろえます。
  • 1行の字数を増やして折り返しをなくす方法もありますが、本全体の文字の大きさや余白が変わります。長い行が一冊の中で数行だけなら、字下げで対応するほうが他の詩への影響が小さくなります。

散文詩の「夜勤明け」は、行分けの詩とは逆に、段落の中で行が自然に折り返す形で組みます。行の終わりがそろっていることで、散文詩だと分かります。散文詩の書き方そのものは散文詩の書き方で扱っています。

一冊のページ数を見積もる

一篇ずつ、題の2行、本文の行数、連の空き、長い行の折り返しを足して、1ページ12行で割ります。

題 必要な行数 ページ数
川の名前 2+15+空き2=19行 2
祖父の長靴 2+30+空き5+折り返し4=41行 4
ポンプ小屋(直す前の行数で試算) 2+22+空き3=27行 3
点呼 2+16=18行 2
終電の窓 2+18+空き2=22行 2
夜勤明け(散文詩) 2+3段落で21行=23行 2
蛇口 2+8=10行 1
洗面器 2+11+空き1=14行 2
乾く 2+7=9行 1
ただいま 2+12+空き1=15行 2
水位 2+19+空き3=24行 2
本文の合計 一篇ごとに改ページ 23

「洗面器」は11行の短い詩ですが、題と空きを足すと14行になり、2行だけ次のページへはみ出します。こうした詩は、右ページから始めて見開きに収めると、はみ出した2行が離れて見えません。

一篇ごとに改ページするだけなら本文は23ページです。すべての詩を右ページから始めると、ページ数が奇数の詩(ポンプ小屋、蛇口、乾く)は右ページで終わり、その後の左ページが白ページになるので、26ページになります。これに本扉、目次、章扉、あとがき、奥付を足すと、およそ40ページ前後の薄い本になります。

ページ数は、製本の方法を選ぶ条件にもなります。たとえばシメケンプリントの案内では、中綴じは4の倍数のページで、ページ数が多いと使えないこと、くるみ製本は2の倍数で、ページ数が少ないと使えず、50ページ以上に対応できることが説明されています。40ページ前後の詩集では、くるみ製本で作れるかを注文先に確かめる必要があり、中綴じも有力な候補になります。ペンタローの無線綴じ製本(背を糊で固めて表紙でくるむ製本)は本文16ページから受けているので、40ページ前後でも背のある本にできます。同社の小説原稿の解説では、中綴じは内側まで開くので、とじしろ(綴じ側の余白)は設けなくてよいとしています。一篇を見開きで見せたい詩集では、中央まで開くことも利点になります。中綴じで作れるページ数の上限や、ほかの印刷所の条件は、注文する先の案内で確かめてください。判型ごとの寸法とページ数の考え方は小説同人誌のサイズの選び方で、文字の大きさや余白の数値の決め方は小説同人誌の本文レイアウトで扱っています。

白ページとノンブルを、印刷所の条件に合わせる

詩集は、白ページや、題だけのページ、余白の大きいページが小説より多くなります。そのぶん、ページ番号(ノンブル)の扱いを先に確かめておきます。

  • 緑陽社の原稿作成の基本では、本文のノンブルは全ページに必要で、ノンブルを見せたくないページにも小さな「隠しノンブル」を入れるよう案内しています。文字の縦幅は約2mm以上、色は黒、仕上がり線より内側に置くこと、とあります。
  • トム出版の入稿前チェック項目にも、ノンブルが通し番号で全てのページに付いているか、という確認があります。

白ページや章扉にノンブルを見せたくない場合も、印刷所がページの順番を確かめるための番号は必要です。条件は印刷所ごとに違うので、注文する先の案内で確かめてください。

印刷用の版面と、電子書籍の表示を分けて考える

ここまでの見開きの検討は、紙の本のページが固定されていることを前提にしています。電子書籍で多いリフロー型(読者の画面や文字の大きさに合わせて行の長さが変わる形式)では、事情が変わります。

比べる点 印刷用の版面(紙・PDF) リフロー型の電子書籍
1行の字数 作者が決めた字数で固定 読者の画面と文字の大きさで変わる
長い行の折り返し 位置が決まるので、字下げで調整できる 位置が読者ごとに変わる。字下げはスタイルで指定する
ページをめくる位置 見開き単位で設計できる 読者ごとに変わり、設計できない
連の空き 試し刷りで確かめられる ページの頭や終わりで見えなくなることがある

電子書籍でも紙面の形をそのまま見せたい場合は、ページの見た目を固定する形式もありますが、読者が文字の大きさを変えても行が組み直されないなど、別の制約が生まれます。紙の本のために作った版面を、そのまま電子書籍の完成形と考えないでください。日本語の電子書籍の原稿と表示の確かめ方は日本語電子書籍の作り方で扱っています。

本文全体を画像にしない

改行や字下げを崩したくないあまり、本文を一ページずつ画像にして入稿したくなることがあります。けれど画像にすると、一字の誤りを直すたびに画像を作り直すことになり、文字の輪郭の美しさも画像の解像度に左右されます。電子書籍では文字の検索も、読者による文字の大きさの変更もできなくなります。シメケンプリントの小説原稿の解説はPDFにフォントを埋め込む設定を、緑陽社の原稿作成の基本はPDFのフォントが埋め込まれているかの確認方法を案内しています。文字は文字のまま、フォントを埋め込んだPDFで作るのが、直しやすく崩れにくい方法です。

校正と試し刷りで、紙面の形を確かめる

詩集の校正では、誤字・脱字に加えて、作者が意図して選んだ表記が、そのまま紙面に出ているかを確かめます。詩では、ひらがなに開いた語、句読点を省いた行、同じ語の書き分けが、作品の一部であることが多いからです。校正を人に頼む場合も、意図して残す表記の一覧を渡しておかないと、表記の揺れとして直されてしまいます。

確認表詩集の校正と試し刷りの確認表

  • 原稿の改行と、紙面の改行が一行ずつ一致している(折り返しと作者の改行を区別できる)
  • 連の間の空きが、すべての詩で同じ行数になっている。ページの頭や終わりで消えていない
  • めくる位置で、連の切れ目や一行だけの送りが不自然になっていない
  • 長い行の折り返しが、決めた字数だけ下がっている
  • 意図して残した表記(ひらがな、句読点の有無、書き分け)が変わっていない
  • ルビ、傍点、記号(ダッシュや三点リーダー)が、縦書きで正しい向きと位置にある
  • 目次の題とページ番号が本文と一致している。題の表記が目次と本文で同じ
  • 白ページと章扉が予定どおりの左右に来ている。扉を足したあと、左右がずれていない
  • 全ページにノンブル(または隠しノンブル)があり、印刷所の条件に合っている
  • 実寸で印刷し、見開きにして声に出して読んだ

試し刷りは、PDFを拡大縮小なしで家庭のプリンターから印刷し、仕上がりの大きさに切って見開きに並べます。画面では見開きの印象も余白の大きさも分かりにくいからです。シメケンプリントの解説では、扉を足したりPDFを結合したりすると左右が逆になることがあると注意しています。章扉や白ページを足したら、もう一度見開きで確かめてください。

一冊の題は、表題作から取るか、全体を表す言葉を新しく付けるかを選べます。一篇の題の付け方は詩のタイトルの付け方で扱っています。

本の形にする作業を、自分でやるか頼むかで分ける

作品の選択、並び順、紙面の意図は、この記事の手順で自分で決められます。ここから先は、本文の組版、表紙、印刷の作業です。

作業 自分でやりやすい条件 頼むことを考える条件
本文の組版 一篇ごとの改ページと連の空きを、文書作成ソフトで再現できる 長い行の字下げ、見開きの調整、ルビが多い
表紙 題と著者名だけの、文字の表紙にする 絵や写真を使いたい
印刷・製本 少部数で、家庭のプリンターと手製本でもよい 綴じた本として配りたい

収録作と紙面の決まりを一枚にまとめたら、組版の依頼範囲を考える段階です。

依頼する場合は、この記事で作った仕様の表(行数、字数、題と連の空き、折り返しの字下げ、詩の始まるページ)と、意図して残す表記の一覧をそのまま渡せます。表紙は文字だけの同人誌表紙の作り方、印刷所の比べ方は小説同人誌の印刷所の選び方、入稿直前の確認は小説同人誌の入稿前チェックで扱っています。小説の本の記事ですが、本文の組み方以外の工程は、詩集でもほぼ共通です。短歌や俳句の作品集では、一ページに置く作品の数と余白の考え方が詩集と違います。歌集は歌集の作り方、句集は句集の作り方で扱っています。