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小説

短編小説の書き方|人物・出来事・結末を短い一作にまとめる

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この記事の答え

短編は、文字数より先に一作で起こす変化を一つに決めると、ほかの人物や出来事を削る理由がはっきりします。

  • 長さは提出先の規定か、練習なら書き切れる量で決める(短編の字数に共通の定義はない)
  • 初案の中にある物語の候補を書き出し、「一晩・二人・最後の行動」で起こせる変化を一つ選ぶ
  • 「変化前・転換点・変化後」の三場面を結末から逆に決め、どの場面にも当てはまらない人物や副筋は削るか一行に縮める
目次

短編を書こうとして、人物の事情や過去の出来事を足していくうちに、どこで終わればよいか分からなくなることがあります。そのとき見直したいのは文章力より、一作の中に複数の物語が入っていないかです。この記事では、架空の題材「約束に遅れた二人」を使い、人物四人・副筋二本の初案を、人物二人・一つの関係の変化に絞るまでを順に見せます。読み終えたら、自分の初案から残す場面と削る要素を、理由つきで選べるようになります。

短編の長さは、提出先か「書き切れる量」で決める

「短編小説は何字か」という問いに、共通の答えはありません。賞や媒体ごとに長さの決まりがあり、練習なら自分で決めてかまいません。長さは次の順に決めます。

書く目的 長さの決め方 例
公募に出す 応募する回の要項の枚数・字数に合わせる 集英社短編小説新人賞は400字詰め原稿用紙25〜30枚換算。女による女のためのR-18文学賞は400字詰め換算で30〜50枚
合同誌・アンソロジーに寄せる 主催者が示すページ数か字数に合わせる 1ページの字数×ページ数で上限を出す
Webに投稿する 投稿先の規約に上限がなければ自分で決める。一話ごとの区切りは別に考える 一話の長さはWeb小説の一話の文字数で扱っています
練習・自分の一作 最後まで書き切れる量を自分で決める この記事の作例は5,000字・三場面に設定

公募の例を単純に字数へ直すと、25〜30枚は1万〜1万2千字、30〜50枚は1万2千〜2万字です。同じ「短編」の賞でも、上限に8,000字ほどの差があります。集英社短編小説新人賞の要項は、改行や章の区切りで実際の枚数が変わるため、400字詰めの書式で確かめるよう求めています。字数から枚数の目安を出したいときは原稿用紙の単純換算を使えます。

注意長さは「規定」と「練習用の設定」を分けて考える

この記事で使う5,000字は、練習用に決めた長さです。賞の規定ではありません。応募する場合は、その回の要項で枚数・書式・締切・応募資格を確認してください。要項の読み方は小説新人賞の応募要項の読み方で扱っています。

ただし、長さが決まっても話はまとまりません。1万2千字の枠があっても、人物を四人出して副筋を二本走らせれば、どれも途中で終わります。長さは「どれだけ書けるか」の上限で、「何を書くか」は次に決める中心の変化で決まります。

初案の中に入っている「いくつもの物語」を書き出す

まとまらない短編の初案には、複数の物語の種が一つのメモに同居していることがあります。まずは作例の初案を見てください。

作例初案メモ「約束に遅れた二人」(長編向き)

主人公:佐野千尋(36)。会社員。地方支社への転勤を打診されている。
弟:佐野航(31)。妻が二人目の子を妊娠中。仕事を辞めて独立したいと考えている。
母:佐野律子(65)。父の死後、一人で実家に住む。持病のことを子どもたちに隠している。
弟の妻:美咲(30)。千尋と仲がよく、姉弟の間をとりもとうとする。

母の誕生日に三人で食事をする約束に、姉弟がそろって遅れる。その夜、母が倒れる。入院をきっかけに、三年前にもめた実家の売却の話が再び持ち上がる。千尋は転勤を受けるか迷い、美咲は姉弟を何度も会わせようとする。
副筋1:実家の売却(不動産業者、相続、母の意向)
副筋2:千尋の転勤
結末:一年後、実家で三人そろって母の誕生日を祝う。

このメモには、少なくとも四つの物語が入っています。どれも書く価値がありますが、一つずつが別の一作になる大きさです。

初案に入っている物語の候補 一晩のうちに起き得るか 二人で起こせるか 最後の行動で見せられるか
A 母の病気を知り、介護を分担するようになる 難しい(入院・相談に日数が要る) 母と病院が要る 分担の取り決めは説明になりやすい
B 実家を売るか残すかが決まる 難しい(手続き・母の意向が要る) 母と業者が要る 書類の場面になりやすい
C 千尋が転勤を受けるか決める 起き得る 千尋一人の決断で、弟は関わらない 見せられるが、題材の「二人」と離れる
D 母を通してしか話さなかった姉弟が、直接話すようになる 起き得る 起こせる 起こせる(三年ぶりに直接メッセージを送る)

三つの問いは、5,000字の短編に収まるかを見るためのものです。1万2千字の規定で書くなら「一晩」を「数日」に広げてもかまいません。ただ、候補を並べて比べると、どれを選んでも残りは「別の話」だと分かります。

この作例では D を選びました。題材の「二人」にいちばん近く、母が倒れなくても、家の行方が決まらなくても起こせる変化だからです。A〜Cは捨てるのではなく、別の短編の種としてメモに残しておきます。

中心の変化を一文で書く

選んだ候補は、「〜だった二人が、〜するようになる」の形で一文にします。この一文が、あとで場面や人物を削るときの基準になります。

要点作例の中心の変化

三年間、母を通してしか連絡しなかった姉弟が、母のいない場所で、互いに直接約束をする。

一文にするときは、次の三点を確かめます。

  • 前と後が両方入っているか。「姉弟が和解する」だけでは、何がどう変わったのかを場面にできません。「母を通してしか連絡しなかった」という変化前が書いてあるので、最初の場面で見せるものが決まります。
  • 最後の行動に置き換えられるか。「直接約束をする」は、メッセージを送る、店の前で待つと言う、といった動作にできます。「心を開く」のような気持ちの言葉だけだと、結末が説明になりがちです。
  • 全部を解決していないか。この一文には、実家の売却の決着も、三年前の口論のどちらが正しかったかも入っていません。短編では、中心の変化以外は解決しないままで終えてかまいません。

主人公が何を望み、何を選ぶのかがまだ決まっていない段階なら、先に最初の一作を完成させる手順で物語の骨組みを作っておくと、この一文が書きやすくなります。

人物・時間・場所を、中心の変化に合わせて絞る

中心の変化が決まったら、初案の要素を一つずつ「変化前」「転換点」「変化後」のどれかに役立つかで仕分けます。どれにも役立たない要素が、削る候補です。

要素 初案(長編向き) 短編案
名前のある人物 千尋・航・母・美咲の四人 千尋と航の二人
副筋 実家の売却、千尋の転勤 なし(実家の件は口論の原因として二行だけ)
時間 誕生日から一年後まで 誕生日の夜、約二時間
場所 洋食屋・病院・実家・会社・不動産屋 店の前・店内の二人席・駅の改札
結末 一年後に三人で誕生日を祝う 改札で、弟が姉に三年ぶりに直接メッセージを送る

残した要素と削った要素の一覧

要素 扱い 理由
母・律子 登場させない。予約票と書き置きだけ残す 母がその場にいると、姉弟は母に向かって話す。二人の間で直接何かが起きる場面にならない
弟の妻・美咲 削る 姉弟をとりもつ人がいると、二人が直接話す必要がなくなる。中心の変化を代わりに果たしてしまう人物
副筋1 実家の売却 三年前の口論の原因として残し、決着させない 決着には母の意向・手続き・複数の場面が要る。この話で変わるのは家の行方ではなく、二人の連絡の仕方
副筋2 千尋の転勤 削る 千尋一人の決断で、弟との関係に関わらない
母の持病と入院 削る 入れると読者の関心が母の容体へ移り、姉弟の変化で終えても答えにならない
一年後の誕生日会 削る 変化を後日談で説明することになる。その夜の最後の行動で示せる
二人が遅れた理由 残し、「二人ともわざと遅れた」に変える 先に着いて二人きりになるのを避けた、という行動が変化前の関係を示す
予約票「佐野様 二名様」 新しく足す 母が初めから来ないつもりだったと、説明なしで分かる転換点になる

削るだけでなく、足した要素があることに注目してください。予約票は初案にありませんでした。人物を減らすと、その人物が担っていた働き(ここでは「母が姉弟を会わせようとしている」こと)を伝える手段が別に要ります。それを会話の説明ではなく、一枚の紙に持たせています。

注意人物や副筋を削る理由

読者は、登場した人物や持ち上がった問題に、結末で何らかの答えを期待します。美咲が姉弟を会わせようと動けば、読者は美咲の努力がどうなるかを待ちます。母が倒れれば、容体を待ちます。短い分量でその期待に一つずつ応えるのは難しく、応えなければ「途中で終わった」という印象が残ります。削るのは要素の価値が低いからではなく、この長さでは答えを用意できないからです。

広げたほうがよい場合

絞るのが常に正しいわけではありません。中心の変化を見せるのに材料が足りないときは、人物・時間・場所を広げます。

要素 絞る案(作例) 広げる案 広げる案が合う場合
人物 姉と弟の二人 最後の場面にだけ母を出す 変化を第三者が目にすることで、変化がはっきりする話
時間 一晩の約二時間 三年前の口論を、冒頭の短い場面として置く 変化前の関係が、会話の一、二行では伝わらない話
場所 三か所 一年後の実家を最後に足す 変化が続いたことまで見せることが、話の中心である場合

広げる場合も、足す人物・時間・場所は中心の変化のどこかを担わせます。たとえば三年前の口論を場面で書くなら、その場面は「変化前」を見せる役割に限り、口論の中身の是非には決着をつけません。広げた分だけ字数も増えるので、規定の上限と照らし合わせて決めます。

一つの思いつきや仕掛けだけで成り立つ、もっと短い話にしたい場合は、ショートショートの書き方のほうが合っています。

結末から逆に、三場面の設計図を作る

中心の変化が一つなら、短編は「変化前」「転換点」「変化後」の三場面で組めます。設計は結末から逆に進めると、余計な場面が入りにくくなります。

手順三場面を結末から決める

  1. 変化後(結末)の行動を決める。中心の変化が、最後にどんな動作として見えるかを一つ決めます。作例では「改札の前で、弟が姉に三年ぶりに直接メッセージを送る」です。
  2. その行動を起こすための転換点を決める。変化前のやり方を続けられなくなる出来事を考えます。作例では、店に母がおらず、テーブルが初めから二人分しか予約されていない、という出来事です。母を通して話すことが、物理的にできなくなります。
  3. 変化前の場面を決める。転換点の前に、二人がどんな関係だったかを行動で見せる場面を作ります。作例では、店の前で鉢合わせた二人が、互いのことではなく「母さんは?」としか言わない場面です。
  4. 字数を配る。転換点の場面にいちばん多く配ります。

作例:三場面の設計図(5,000字の場合)

場面 役割 起きること 字数
1 店の前(19時40分) 変化前 約束に四十分遅れた千尋が、同じく遅れてきた航と店の前で鉢合わせる。交わす言葉は「母さんは?」だけ 1,000字
2 店内の二人席 転換点 席には「佐野様 二名様」の予約票と、母の字で「お祝いはこれで十分です」の書き置き。食べながら、二人とも先に着くのを避けてわざと遅れたと分かる 2,500字
3 駅の改札(21時) 変化後 別れ際、航がその場で千尋にメッセージを送る。三年前の会話の下に新しい一行が増える。千尋も返信する 1,500字

結末を決めてから見直すと、初案の「病院」「不動産屋」「会社」の場面は、三つのどの役割にも入らないことがはっきりします。それが、この三場面に絞った根拠です。

ひな形三場面の設計図(コピーして使えます)

中心の変化(〜だった○○が、〜するようになる):
設定した長さ(規定/練習用):

場面3 変化後:最後に見せる行動
場面2 転換点:変化前のやり方を続けられなくなる出来事
場面1 変化前:変化の前の関係を示す行動

削る要素と理由:
一行に縮めて残す要素:
新しく足す要素(削った人物の働きを代わりに伝えるもの):

転換点は、変化前のやり方を続けられなくする

転換点は、物語の向きが変わる出来事です。短編では、主人公たちがそれまでのやり方を続けられなくなる出来事にすると、結末の行動が自然に出てきます。

転換点の二つの案

母が説教する転換点

店では母が待っていた。二人がそろって頭を下げると、母は「いい年をして、いつまで私を伝言板にするの」と言った。千尋も航も、黙ってうなずくしかなかった。

母がいない転換点

案内された窓際のテーブルには、椅子が二つしかなかった。水のグラスの横に〈佐野様 二名様〉と書かれた予約票が立ててあり、その下に、見慣れた母の字の紙が挟まっていた。〈お祝いはこれで十分です〉。

変更の理由

  • 説教の案では、変化のきっかけが母の言葉なので、二人は母に向かって謝ることになります。姉弟の間に直接の行動が生まれず、結末の「直接メッセージを送る」とつながりません。
  • 母がいない案では、二人は「直接話すか、黙って食べて帰るか」を自分たちで選ぶしかありません。母の意図は予約票と書き置きが伝えるので、説明の台詞が要りません。
  • 母自身の変化を描く話なら、母が登場して言葉をかける転換点のほうが合います。どちらがよいかは、中心の変化が誰に起きるかで決まります。

結末は、中心の変化だけに答える

結末では、中心の変化が起きたことだけを見せます。実家をどうするか、母が何を考えていたのかには答えなくてかまいません。作例の場面3の結びは次のとおりです。

作例場面3の結び(抜粋)

改札の前で、航が立ち止まった。
「母さんには、俺から礼を言っとく」
「私からも言う」
「じゃあ、二回言われるな」
航はスマートフォンを出して、何か打ちはじめた。千尋は先に改札を通ろうとして、鞄の中の短い振動に足を止めた。
画面には、三年前の三月で止まった会話が出ていた。〈家のことは母さんと話して〉。自分が送った一行の下に、吹き出しが一つ増えていた。
〈来年は七時前に着いとく〉
顔を上げると、航はもう改札の向こうにいて、振り返らずに片手だけ上げた。
千尋は〈店の前で待ってる〉と打って、送った。階段の途中で、航がポケットに手を入れるのが見えた。

三年前の一行〈家のことは母さんと話して〉が、変化前の関係をそのまま示しています。その下に新しい一行が増えることで、口論の中身に触れずに「直接話すようになった」ことが伝わります。千尋の返信〈店の前で待ってる〉は、場面1で二人とも先に着くのを避けていたことへの答えにもなっています。

場面が三つに絞れても、どの出来事で終えるか、最後の一文を説明で閉じるか余韻で残すかに迷うことがあります。

長くなった原稿は、構成と文章に分けて削る

設計図どおりに書いても、初稿が予定より長くなることはあります。そのとき、文を一つずつ短くする前に、長くなった原因が構成にあるのか、文章にあるのかを分けます。構成の原因を残したまま文を削っても、数百字しか減らないうえに、あとで場面ごと消すと削った手間がむだになります。

原因の種類 症状の例 削り方
構成 最初の場面の前に、移動や準備の場面がある 変化前の場面から始め、移動の事情は会話で一言にする
構成 回想を一つの場面として丸ごと書いている 転換点に必要な事実だけを、一行の記憶や物に移す
構成 削ったはずの人物や副筋が、途中で顔を出す 中心の変化に関わる行動がなければ、名前ごと消す
文章 人物の外見・服装・経歴を、登場時にまとめて説明している 一人につき一つ、その場面で意味のある特徴に絞る
文章 挨拶や注文など、どの話にもあるやりとりが長い 用件が始まるところから会話を書く
文章 結末のあとに、気持ちの説明が何段落も続く 最後の行動で止め、説明は削る

作例:8,400字の初稿を5,000字以内に収める

作例の初稿は、予定の5,000字に対して8,400字ありました。場面ごとに字数を数え、原因を分けた記録です。

箇所 初稿 原因 直し方 直した後
千尋が会社を出て電車に乗る 1,200字 構成:変化前より前の移動 場面ごと削る。遅れた事情は場面2の会話へ 0字
場面1 店の前 1,300字 文章:二人の服装と外見の説明が重なる 航の「仕事帰りではない服」だけ残す 900字
三年前の口論の回想 1,800字 構成:回想を場面として全部書いた 会話二行と、場面3のメッセージ一行に移す 300字
場面2 二人席 2,600字 文章:料理の描写と注文のやりとり 料理は母の好物の一皿だけ。注文は予約済みなので省く 2,200字
場面3 改札 1,500字 文章:結びのあとに気持ちの説明が三段落 千尋の返信と航の動作で終える 1,300字
合計 8,400字 4,700字

減った3,700字のうち、2,700字は構成を直した二か所(移動の場面と回想)から出ています。文章の直しで減ったのは1,000字ほどです。字数が大きく超えているときほど、先に構成を疑うと早く収まります。

回想の場面を、会話二行に縮める

回想を場面で書いた初稿

三年前の三月、父の四十九日が終わった夜だった。実家の居間で、千尋は家を売ったほうがいいと言った。母一人では広すぎるし、古い家は直すにもお金がかかる。航は反対した。父さんが建てた家だ、姉ちゃんはいつも勝手に決める、と声を荒らげた。千尋も言い返した。あんたは何もしないくせに、と。航は黙って出ていき、それから二人は一度も口をきいていない。母は二人のあいだで、それぞれの近況を伝えるようになった。

会話に移した改稿

「家のこと、まだ怒ってる?」
「怒ってたのは姉ちゃんのほうだろ」
航はそう言って、母の好物のハヤシライスを千尋のほうへ少し寄せた。

変更の理由

  • この話で読者が知る必要があるのは、「三年前に家のことでもめて、それから話していない」という事実だけです。どちらの言い分が正しいかは、この短編では決着させません。
  • 口論の中身を詳しく書くと、読者は家の問題がどう決着するかを待ってしまいます。中身を伏せたまま、二人がその話題に触れられるようになった、という変化だけを見せています。
  • 皿を寄せる動作は、言葉では言い返しながらも、相手に歩み寄っていることを示します。
  • 口論そのものが二人の関係を理解する鍵になる話なら、回想の場面を残し、ほかの場面を削って字数を確保する判断もあります。

確認表場面や要素を残すか決める確認表

  • 削ったら、結末の行動が成り立たなくなるか
  • 「変化前」「転換点」「変化後」のどれを担っているか言えるか
  • 同じ役割を、ほかの場面がすでに担っていないか
  • 決着させない副筋を、決着しそうな書き方(詳しい経緯、未解決の約束)で入れていないか
  • 名前のある人物は、中心の変化に関わる行動をしているか
  • 回想は、一行の記憶・物・会話に移せないか
  • 削った人物の働きを、物や短い会話で代わりに伝える必要はないか

確認表で場面の採否を決めたあと、文の重複や語尾の偏りを直す段階に進みます。文章を直す順番の考え方は推敲とはで扱っています。

練習自分の初案を三場面に絞る(20分)

  1. 書きかけの短編か初案メモに出てくる人物・副筋・場所を、すべて箇条書きにします。
  2. その中に入っている「物語の候補」を三つ以上書き出し、「一晩(または規定の長さで扱える期間)」「二人」「最後の行動」の三つの問いで比べます。
  3. 一つを選び、「〜だった○○が、〜するようになる」の一文にします。
  4. 上の設計図のひな形に、場面3→2→1の順で書き込みます。
  5. 箇条書きに戻り、三場面のどれにも入らない要素に線を引きます。線を引いた要素の横に、削る理由を一言ずつ書きます。

場面の数が三つでは足りず、五つ、六つの出来事を因果でつなぐ必要が出てきた場合は、プロットの書き方で筋を表にしてから書くと、途中で迷いにくくなります。構成や人物の作り方を本でまとめて学びたいときは、詰まっている工程に合わせて小説の書き方を学ぶおすすめ本から選べます。