小説の執筆計画の立て方|締切から初稿・推敲・提出を逆算する
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この記事の答え
執筆計画は、初稿の日数から数えるのではなく、締切から逆に組みます。
- 締切の日付・時刻・提出方法を確かめ、自分の提出日を締切より前に置く
- 提出確認、推敲、原稿を寝かせる日を後ろから先に確保し、残った日に初稿を割り当てる
- 字数は「毎日◯字」と均等に割らず、平日と休日など使える時間ごとに仮置きして予備日を入れる。遅れたら場面を減らすか書く順番を変えて組み直し、提出確認の日は削らない
目次
公募の締切は決まったのに、毎日どれだけ書けばよいか分からない。仕事や学校の都合で使える時間が日によって違うと、「一日◯字」という計画は最初の週で崩れます。この記事では、締切から逆に提出確認・推敲・寝かせる日を置き、残った日に初稿を割り当てる方法を、架空の28日間の計画と、途中で三日遅れたときの組み直しで示します。読み終えたら、自分の使える時間を書き込んで、初稿完成日・推敲日・提出日を決められます。
物語の計画と、作業の計画を分けておく
「執筆計画」という言葉は、二つの意味で使われます。一つは、どんな出来事がどの順で起きるかという物語の計画(プロット)。もう一つは、いつ何をして締切に間に合わせるかという作業の計画です。この記事で扱うのは後者です。
| 物語の計画(プロット) | 作業の計画(この記事) | |
|---|---|---|
| 決めること | 出来事の順番と因果、場面の数 | 日付ごとの作業、字数、予備日 |
| 見直すとき | 筋が通らない、結末が弱いと感じたとき | 遅れた、予定が入ったとき |
| 手元に置くもの | 場面の一覧、プロット表 | 予定表、書いた字数の記録 |
作業の計画に必要なのは、物語の中身ではなく「場面がいくつあり、それぞれ何字くらいか」という情報だけです。場面の一覧がまだない場合は、小説のプロットの書き方で筋を場面に分けておくと、ここからの計算に使えます。一覧がなくても、目標の字数だけで計画は立てられます。
締切と提出条件を、時刻と方法まで確かめる
計画の終点は締切です。ただ、締切の「日付」だけを覚えていると、最後の一日で慌てることになります。応募要項では、少なくとも次の点を確かめます。
確認表応募要項で確かめること(計画に関わる項目)
-
締切の日付と時刻(「◯日17:00まで」のように時刻が決まっている場合がある)
-
提出方法(Webの応募フォームか、郵送か。郵送なら「必着」か「消印有効」か)
-
原稿のファイル形式(.docx、.txt、PDFなど)と書式の指定
-
枚数・字数の上限と下限(原稿用紙換算か、字数か)
-
原稿と一緒に入力・添付するもの(題名、氏名、あらすじ、応募者情報など)
-
応募する回の要項か(前の回の要項や過去の資料と混ざっていないか)
たとえば新潮社の「女による女のためのR-18文学賞」の応募要項では、締切を日付だけでなく「17:00まで」と時刻まで示し、応募をWebの応募フォームに限っています。原稿はテキスト形式(.txt)で、冒頭に題名・枚数・氏名・連絡先などを書くよう求めています。一方、集英社短編小説新人賞の応募要項では、原稿の形式をWord(.docx)かテキスト(.txt)とし、長さを400字詰め原稿用紙25〜30枚相当と定めています。
同じWeb応募でも、ファイル形式や原稿の冒頭に書く情報は賞ごとに違います。それによって提出前の作業にかかる時間も変わるので、計画を立てる前に確かめておきます。要項の項目ごとの読み方は小説新人賞の応募要項の読み方で扱っています。
注意この記事の締切と条件はすべて架空です
以下の計画例は、締切も応募条件も練習用の仮定です。実際の締切や形式は回ごとに変わることがあるため、主催者が出している、応募する回の要項で確かめてください。
自分の提出日を、締切より前に置く
確かめた締切とは別に、自分の提出日を決めます。Web応募なら締切の前日か二日前、郵送なら郵便にかかる日数を見込んでさらに前にしておくと、ファイル形式の誤りや通信の不具合に気づいても直す時間が残ります。締切日そのものには作業を入れず、予備日として空けておきます。
使える時間を曜日ごとに書き出し、書く速さを測る
次に、締切までに使える時間を書き出します。「毎日1時間」と一律に決めず、曜日や予定ごとに分けて書くのがこつです。
| 日の種類 | 使える時間 | 例 |
|---|---|---|
| 平日(ふだん) | 30分 | 出勤前、または夕食後 |
| 平日(書かない曜日) | 0分 | 残業の多い曜日、習い事のある日 |
| 休日 | 90分 | 午前中にまとめて |
| 予定のある日 | 0分 | 旅行、行事、試験など |
時間が分かったら、その時間で何字書けるかを測ります。過去の原稿の量から推し量るより、初稿を書くときと同じ時間帯・同じ道具で三回ほど測り、平均を取るほうが計画に使える数字になります。
作例書く速さの記録(架空)
平日30分(1回目):380字
平日30分(2回目):430字
平日30分(3回目):390字 → 平均約400字
休日90分(1回目):1,000字
書く速さは人によっても、場面によっても違います。会話の多い場面と描写の多い場面で、同じ30分でも書ける量が変わることがあります。測った数字は計画の「仮置き」で、実際の進み方を見ながら直していく前提で使います。速さを誰かと比べたり、速く書くことそのものを目標にしたりする必要はありません。
締切から逆に、提出確認・推敲・寝かせる日を置く
使える時間が分かったら、カレンダーの後ろから作業を置いていきます。前から「まず初稿を書き、余った日で推敲」と組むと、初稿が延びたぶん推敲と提出確認が削られ、最後の数日に作業が詰まります。
手順後ろから置く順番
- 締切日:作業を入れず、予備日にする。
- 自分の提出日:提出用ファイルの作成と確認、応募フォームへの入力と送信。受付完了の画面や確認メールがある賞なら、それが届くかまで確かめる。
- 予備日:提出日の前に一日。遅れがなければ表記の確認の続きに使う。
- 表記の確認:誤字・脱字、表記の揺れ、ルビ、記号の使い方。
- 文章の直し:一文ごとの分かりにくさ、語尾の偏り、言葉の重なり。
- 構成・場面の直し:原稿を通して読み、修正メモを作ってから、場面の過不足や順番を直す。
- 寝かせる日:初稿を書き終えてから推敲を始めるまで、原稿を開かない日を置く。
- 残った日が初稿の期間:ここで初めて、初稿に何日使えるかが分かる。
推敲を「構成・場面」「文章」「表記」の三つに分けて日を取るのは、大きな直しを先に済ませるためです。文章を整えたあとで場面ごと削ると、整えた手間がむだになります。直す順番の考え方は推敲とは?校正との違い・文章を直す順番で詳しく扱っています。
寝かせる日は、何もしない日ではありません。原稿を開かない代わりに、応募フォームの入力項目を確かめる、冒頭に書く題名や氏名の欄を下書きする、あらすじが必要なら用意する、といった提出の準備に使えます。
工程ごとに何日取るかは、原稿の長さと使える時間で変わります。次の表は、このあとの作例(7,000字の短編、平日30分・休日90分)での配分です。自分の計画では、この配分を出発点にして増減してください。
| 工程 | 作例での配分 | 時間が足りないときの考え方 |
|---|---|---|
| 寝かせる | 3〜4日(提出の準備を兼ねる) | 縮めても、最低一晩は置く |
| 構成・場面の直し | 休日2回(計3時間) | 通し読みを一度に済ませられる長さの時間を確保する |
| 文章の直し | 平日2回 | 修正メモで気になった箇所に絞る |
| 表記の確認 | 平日1回+予備日 | 検索・置換で表記の揺れを拾う |
| 提出確認と提出 | 休日1回 | 削らない |
| 予備日 | 締切日のほか2日 | 早い段階で使い切らない |
残った日に初稿を割り当て、字数を仮置きする
後ろから工程を置き終えたら、残った期間が初稿に使える日です。ここで初めて字数を割り振ります。計算は「使える回数×一回で書ける字数」です。平日と休日で書ける量が違うなら、別々に数えて足します。
作例初稿に書ける量の計算(架空)
初稿の期間:2日目〜16日目(水曜は書かない)
平日:9回 × 400字 = 3,600字
土日:4回 × 1,000字 = 4,000字
書ける量の合計:7,600字
目標の字数:7,000字 → 余りの600字(平日1回半ほど)を初稿の予備にする
書ける量が目標をわずかに上回るだけの計画は、一度体調を崩しただけで崩れます。目安として、目標の字数が書ける量の九割程度に収まっているかを確かめます(作例では7,000÷7,600≒0.92)。収まらない場合は、計画を作る段階で目標の字数か期間を見直します。
「一日あたり◯字」を日々の目標にしない
7,000字を初稿の期間15日で割ると、一日あたり約470字です。しかし作例の書き手は、平日は400字しか書けず、水曜は書きません。「毎日470字」を目標にすると、初日から予定に届かない日が続き、実際には順調なのに遅れているように見えます。
平均の数字は「期間全体で足りるか」の見通しには使えますが、日々の目標には向きません。日ごとの字数は、その日に使える時間から決めます。締切・残りの字数・休む日・推敲の日数から日付ごとの作業表を作るなら締切からの執筆計画が使えます。ツールが出す一日の目安は執筆日に均等に割った数なので、平日と休日で書ける量が違う場合は、ツールで執筆日と推敲日の並びを出したうえで、字数は上の計算のように時間ごとに配り直してください。
作例:28日間で7,000字の短編を仕上げる計画
ここまでの手順で組んだ計画の全体です。条件はすべて架空で、練習用の短編を想定しています。
作例計画の条件(架空)
締切:28日目(日曜)23:59まで。Web応募、原稿は.docx
自分の提出日:27日目(土曜)
原稿:練習用の短編、7,000字(400字詰め原稿用紙の単純換算で約18枚)、場面は7つ
使える時間:月・火・木・金は30分、土日は90分。水曜は書かない
書く速さ(仮置き):平日30分で約400字、土日90分で約1,000字
場面ごとの字数は、物語の計画で決めた場面の一覧から配ります。作業の計画では、どの場面が長く、どの場面を土日に書くかが分かれば十分です。
| 場面 | 字数の配分 | 作業上のメモ |
|---|---|---|
| 場面1〜3 | 800字・1,000字・1,000字 | 第1週で書き終える |
| 場面4 | 1,200字 | 第2週の前半 |
| 場面5 | 800字 | 次の場面へのつなぎ |
| 場面6 | 1,400字 | 山場。いちばん長いので土日に当てる |
| 場面7 | 800字 | 結末 |
第1週:準備と初稿の前半
| 日 | 時間 | 作業 | 累計 |
|---|---|---|---|
| 1日目(月) | 30分 | 準備:要項の確認、原稿ファイルの作成と書式の設定、場面ごとの字数の配分 | 0字 |
| 2日目(火) | 30分 | 初稿:場面1 | 400字 |
| 3日目(水) | — | 休み | 400字 |
| 4日目(木) | 30分 | 初稿:場面1の終わりまで | 800字 |
| 5日目(金) | 30分 | 初稿:場面2 | 1,200字 |
| 6日目(土) | 90分 | 初稿:場面2の終わり〜場面3 | 2,200字 |
| 7日目(日) | 90分 | 初稿:場面3の終わり〜場面4の初め | 3,200字 |
第2週:初稿の後半(山場は土日に)
| 日 | 時間 | 作業 | 累計 |
|---|---|---|---|
| 8日目(月) | 30分 | 初稿:場面4 | 3,600字 |
| 9日目(火) | 30分 | 初稿:場面4の終わりまで | 4,000字 |
| 10日目(水) | — | 休み | 4,000字 |
| 11日目(木) | 30分 | 初稿:場面5 | 4,400字 |
| 12日目(金) | 30分 | 初稿:場面5の終わりまで | 4,800字 |
| 13日目(土) | 90分 | 初稿:場面6 | 5,800字 |
| 14日目(日) | 90分 | 初稿:場面6の終わり〜場面7 | 6,800字 |
第3週:初稿を終え、寝かせて、構成を直す
| 日 | 時間 | 作業 |
|---|---|---|
| 15日目(月) | 30分 | 初稿:場面7の終わりまで(残り200字)。初稿の完成 |
| 16日目(火) | 30分 | 初稿の予備日。遅れがなければ休み(ここから寝かせる) |
| 17日目(水) | — | 休み |
| 18日目(木) | 30分 | 提出の準備:応募フォームの入力項目を確かめる |
| 19日目(金) | 30分 | 提出の準備:原稿の冒頭に書く情報と、提出用のファイル名を決める |
| 20日目(土) | 90分 | 通し読みと修正メモ(この日は直さず、問題を書き出す) |
| 21日目(日) | 90分 | 構成・場面の直し |
第4週:文章と表記を直し、提出する
| 日 | 時間 | 作業 |
|---|---|---|
| 22日目(月) | 30分 | 文章の直し(前半) |
| 23日目(火) | 30分 | 文章の直し(後半) |
| 24日目(水) | — | 休み |
| 25日目(木) | 30分 | 表記の確認:誤字・脱字、表記の揺れ、記号 |
| 26日目(金) | 30分 | 予備日。遅れがなければ表記の確認の続き |
| 27日目(土) | 90分 | 提出用ファイルを作って開き直し、応募フォームに入力して提出。受付完了の表示や確認メールがあれば確かめる |
| 28日目(日) | — | 締切日。予備として空けておく |
27日目の提出確認では、ファイル形式、冒頭の記載事項、字数・枚数が要項どおりかを見ます。確認する項目を表で埋めたい場合は応募原稿の確認表が使えます。
時間の配分を見直す
計画を組み終えたら、工程ごとの時間を合計してみます。
| 工程 | 回数 | 時間 |
|---|---|---|
| 準備 | 1回 | 30分 |
| 初稿 | 12回 | 10時間 |
| 提出の準備(寝かせる間) | 2回 | 1時間 |
| 推敲(構成・文章・表記) | 5回 | 4時間30分 |
| 提出確認と提出 | 1回 | 1時間30分 |
| 予備 | 3日 | 16日目・26日目・締切日 |
予備を除いた作業時間のうち、初稿はおよそ六割、初稿のあとの準備・推敲・提出がおよそ四割です。前から組んだ計画では、この四割がいちばん削られやすい部分です。推敲にどれだけ取るかは作品によって違いますが、少なくとも「通し読み」「直し」「表記の確認」「提出確認」が、それぞれ別の日に入っているかを確かめてください。
三日遅れたときの組み直し
計画どおりに進まない週は、たいていあります。作例の書き手が、第2週に残業が続いて8日目(月)・9日目(火)・11日目(木)に書けなかったとします。12日目の作業の前に、予定と実際を比べます。
作例12日目の作業前の状況(架空)
予定の累計(11日目まで):4,400字
実際の累計:3,200字(場面3まで書き終え、場面4を400字)
残りの字数:7,000字 − 3,200字 = 3,800字
16日目までに書ける量:12日目400字+13・14日目2,000字+15・16日目800字=3,200字
足りない字数:3,800字 − 3,200字 = 600字
ここで「平日に倍書いて取り戻す」と決めるのは避けます。平日30分で400字という数字は測って出したものですが、倍の量は測っていない数字だからです。測った速さはそのままにして、書く範囲か書く順番を変えます。
A案:場面を一つ減らす
つなぎの場面5(800字)を独立した場面として書かず、場面6の冒頭の数行(100字ほど)で経緯を示します。目標は7,000字から6,300字になります。
- 残りの字数:6,300字 − 3,200字 = 3,100字
- 16日目までに書ける量:3,200字 → 100字の余り
- 16日目の初稿の予備日は書く日に使う。17日目からの寝かせる日、推敲、26日目と締切日の予備は元の計画のまま
B案:書く順番を変え、つなぎの場面を後に回す
場面は7つのまま残し、山場の場面6と結末の場面7を先に書きます。場面5は最後に回し、提出の準備に使う予定だった18・19日目で書きます。
| 日 | 作業 |
|---|---|
| 12日目(金) | 場面4の続き |
| 13日目(土) | 場面4の終わり、場面6の初め |
| 14日目(日) | 場面6の終わり、場面7の初め |
| 15・16日目(月・火) | 場面7の終わりまで |
| 18・19日目(木・金) | 場面5(書き終わらなければ、要点を数行で仮に置く) |
| 26日目(金) | 予備日を、提出の準備に使う |
- 残りの字数:3,800字
- 19日目までに書ける量:3,200字+800字=4,000字 → 200字の余り
- 場面5以外の原稿は、17日目から通し読みをする20日目まで寝かせられる。場面5だけは寝かせずに推敲に入る
二つの案を比べて選ぶ
| A案:場面を減らす | B案:書く順番を変える | |
|---|---|---|
| 変えること | 場面5をなくし、場面6の冒頭で経緯を示す | 場面6・7を土日に先に書き、場面5を最後に回す |
| 守れるもの | 寝かせる日、26日目と締切日の予備、推敲の日程 | 7つの場面すべてと、山場・結末を寝かせる時間 |
| 失うもの | 場面5の内容。字数の下限がある公募では、下限を割らないか確かめる | 26日目の予備日。場面5は寝かせる時間がない |
| 向いている場合 | 場面5がなくても話の因果がつながる | 場面5がないと、山場の理由が読者に伝わらない |
どちらを選ぶかは、物語の計画を見て決めます。場面5を消しても筋がつながるか分からない場合は、まずB案で山場と結末を書いておき、場面5は20日目の通し読みのときに「要るかどうか」を判断する、という進め方もできます。
遅れたときに削る順番を、先に決めておく
遅れてから考えると、手近な推敲や提出確認の日を削りがちです。計画を作るときに、削る順番を決めておきます。
要点遅れたときに削る順番(例)
- 初稿の範囲:場面の数、場面ごとの字数
- 寝かせる日:ただし最低一晩は置く
- 予備日:使ってかまわないが、締切日の予備は最後まで残す
- 推敲のうち、文章の直しにかける回数(表記の確認は残す)
提出確認の日は削らない。ファイル形式や記載事項の誤りは、作品の出来とは関係なく応募そのものに響くからです。
それでも足りない場合、締切が自分で決めたものなら締切を延ばし、延ばした締切から同じ手順で組み直します。公募の締切であれば、この回は初稿の完成までを目標にして、次の回や別の公募に向けて推敲する、という選び方もあります。
遅れに早く気づくため、週に一度、たとえば日曜の作業のあとに、累計の字数を予定と比べる日を決めておきます。「予定より平日2回分(作例なら800字)遅れたら、その週のうちに組み直す」のように、組み直す目安も数字で決めておくと迷いません。
時間はあるのに次の場面が決まらず手が止まっている場合は、計画ではなく書き方の問題かもしれません。止まった原因の分け方と、その日の作業の決め方は小説を最後まで書けないときの進め方で扱っています。
自分の計画を一枚に書き込む
ここまでの手順を、そのまま書き込める形にまとめました。上から順に埋めると、締切から逆算した計画になります。
ひな形執筆計画メモ(コピーして使えます)
【締切と提出】 締切(日付・時刻): 提出方法(Web/郵送:必着・消印有効): ファイル形式・書式: 字数・枚数(上限/下限): 一緒に出すもの(題名・氏名・あらすじなど): 自分の提出日: 予備日(締切日のほか): 【使える時間と書く速さ】 平日: 分(書かない曜日: )→ 一回で約 字 休日: 分 → 一回で約 字 予定があって書けない日: 【後ろから置いた工程】 提出確認と提出: 表記の確認: 文章の直し: 構成・場面の直し(通し読みと修正メモを含む): 寝かせる日(提出の準備に使う): 初稿の期間: 日目〜 日目 【初稿の字数】 目標の字数: 書ける量(平日 回× 字+休日 回× 字): 目標÷書ける量(0.9程度以下か): 週ごとの累計の目標:第1週 字/第2週 字/第3週 字 【遅れたとき】 予定と比べる日(毎週 曜日): 組み直す目安(予定より 字以上遅れたら): 減らせる場面・後に回せる場面: 削らないもの:提出確認の日
短歌・俳句・エッセイの締切に使うとき
後ろから工程を置く考え方は、小説以外の応募にも使えます。違うのは、何を単位に数えるかと、初稿のあとにどんな作業が入るかです。
| 種類 | 数える単位 | 計画で別の日に分けること |
|---|---|---|
| エッセイ | 字数 | 題材選びと構成のメモ、初稿、寝かせる日、推敲、提出確認。小説と同じ形で組める |
| 短歌の連作・複数首の応募 | 首数 | 作る期間、選ぶ日、並べる日、読みと表記の確認、提出確認 |
| 俳句・川柳の投句 | 句数 | 作る期間、寝かせてから選ぶ日、表記の確認、提出確認 |
短詩では、字数の代わりに「作る数」と「選ぶ日」で計画します。必要な数ちょうどを作ると選ぶ余地がなくなるので、作る期間を長めに取り、寝かせてから選びます。
作例20首の連作を28日間で出す計画(架空)
1〜16日目:作る(平日は1回2首、休日は1回3首を目安。平日10回・休日4回で約30首)
17〜19日目:寝かせる(応募フォームと提出形式を確かめる)
20・21日目:約30首から20首を選び、並べる順番を決める
22・23日目:読みと音数、表記を確かめる
25日目:連作の題と、提出形式に合わせた清書
26日目:予備日
27日目:提出
28日目:締切日(予備)
音数を確かめる日には、読みをかなで入れて数えるかな入力の音数確認が使えます。首数・句数の指定や、未発表であることなどの条件は応募先ごとに違うため、作る期間に入る前に要項で確かめておきます。兼題(あらかじめ出された題)や季節の指定がある投句では、その題で作る日を計画の初めに置きます。